学ぶと真似と見る事

2021/12/31

■学ぶの基本は真似っこ、即ち知りたいと言う意志を伴った見る事である。

 小学2年生の生徒と「ひらがな」の練習をしていた時の話です。小学2年生なので「あ」を10回書いてと言っても書いてくれないし、書いたとしても真剣に書いてくれない場合が殆どです。そんな時にするのが「真似っこ競争」です。手本になる「あ」を見ながら、一文字書いてはどちらが似てるか話し合って決めるのです。勝敗を決めるのが目的ではなく、もう一回書いてみようと何度も繰り返す事で練習させるというのが目的です。
 ある時、何度も繰り返し書かせて練習させる事ではない、この方法の本当の価値に気が付きました。キーワードは「真似」です。何かを真似る為には、その真似る対象を見なければなりません。ただ見るのではなく、細かいところまで
見なければなりません。例えば「あ」であれば、どのくらいの長さか、どのくらいから曲がっているのか・・・・。この「見る」は、真似する為に「あ」がどうなっているかを知りたいという意志が伴った「見る」なのです。知りたいと言う意思がない「見る」は、見ているのではなくただ眺めているだけです。ただ眺めているだけでは上手く真似する事は出来ないでしょうし、「あ」を10回書いたとしてもそれは学習しているのではなく、作業をしているだけです。「真似っこ競争」は、この知りたいと言う意志を伴った「見る」を実現させる方法なのです。
 何かを学ぶ為には、知りたいと言う意志を伴った「見る」があって初めて成立します。そして、この知りたいと言う意志を伴った「見る」は学びの基本なのです。
 小学生の国語で実際に行う習字や文字を書く事は、この「見る」を育てるチャンスです。しかし、上手く見れても上手く書けるとは限りません。見る事と書く事は違うプロセスなのですから。まずは、上手く見れる様に応援する事が、小学生の国語の学習にはとても大事なポイントです。

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わみん にて

家庭教師 マトミ

Tutor matommy
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